2021/09/28

こんにちは。暮らし上手編集部です。
今日は、“家計と一緒に暮らしも記録”をコンセプトに、2022年度版で8冊目となる「暮らし上手の家計簿」について、暮らし上手編集長の河崎と、家計簿の編集を4年間担当している大垣が、家計簿の魅力をたっぷりとお届けします。
〈Profile〉
・暮らし上手編集長 河崎秀明
出版社編集、編集長を経てPEACS入社。料理ムックmy life recipeなどの編集に携わる。食の分野での編集経験が長く、かかわった料理本は数百冊を超える。料理は食べるのも作るのも好き。
・暮らし上手の家計簿 編集担当 大垣柚月
2018年に出版社に入社。暮らし上手編集部を経て現在はアウトドアメディアに携る。年に一度、家計簿を作るときのみ、暮らし上手編集部に出戻りをしている編集担当。趣味は日用品店に足を運ぶこと。
河崎:今年でついに8周年を迎える「暮らし上手の家計簿」。2015年にスタートし、毎年改良を重ねていますが、2019年版から4年間、家計簿担当として誌面を構成している大垣さんにお話を聞こうと思います。
そもそも、家計簿を担当することになったきっかけは?
大垣:実は「暮らし上手の家計簿」は、入社前の2017年から愛用していました。新卒で入社し、偶然のことながら、暮らし上手編集部に配属になったんです。
▲緑の表紙が印象的な2017年度版暮らし上手の家計簿
河崎:それはすごい! 入社前、しかも学生時代から愛用とは……。初めて「暮らし上手の家計簿」を選んだ決め手はなんだったのですか?
大垣:当時、私は、手帳は手帳、日記は日記、家計簿は家計簿、と別々にしていました。でも、「暮らし上手の家計簿」を偶然、書店で見つけ、「これならすべてをまとめて記録できる!」と思い、使い始めたんです。
河崎:実際に使ってみて、どんな風に感じましたか?
大垣:初めて使ってみて、普段食べているものや、お金をかけているものなど、日々の生活がトータルで見えてきました。私は旅が好きなのですが、旅の交通費や、日用品以外に趣味の道具にお金を使っているんだなあとか、自分が何にお金を使っているかがわかったんです。
河崎:記録することで、自分の暮らしが見えてきたということですね! その後、どんな経緯で「暮らし上手の家計簿」の制作に携わることになったのですか?
大垣:「『暮らし上手の家計簿』を入社前から愛用している」と当時の編集長に話したら、「じゃあ、来年の分を担当してみたら?」と言われて……。びっくりしましたが、自分にとってとても身近な存在だったので、嬉しかったです。
河崎:運命的な出会い。こんな出来事もあるんですね! 実際につけていたとなれば愛着もたっぷりだと思いますが、初めて制作を担当した2019年版の家計簿に生かしたことはありますか?
大垣:はい。それまでの家計簿はコラムが多く、その記事もおもしろかったのですが、実際に家計簿をつけていると、いろいろと記録したいことがたくさんあったので、コラムを少し削り、その分、記録ページを多くしました。
河崎:使っていたからこそわかったことですね。他には?
大垣:読者の方から「ひと目で1年の計画が見えるページがあるといい」という声があったので、年間計画を記入するページを作りました。 あとは、真っ白なフリーページに点を入れ、ドット方眼にしました。ドット方眼だと、線が引きやすいんです。
▲2019年度版より追加された1年の計画ページ
▲ドット方眼を採用したフリーページ
河崎:ドット方眼は、大垣さんの案だったのですね! 気づかないようなちょっとした工夫が、ユーザーの書く負担を軽くし、気持ちを後押ししてくれますよね。
大垣:あとは、1ヶ月の合計金額を書く欄を、週の合計を書く欄とピッタリくるように、罫線の幅をそろえました。こうすると、ページを合わせながら、週ごとに合計金額を記入する際、ストレスなく書けるんです。
▲書きやすさを目指し、罫の位置をそろえた合計金額欄
河崎:小さなことですが、とっても大事なことですね。
実際に使っていて、「暮らし上手の家計簿」のいいところをもっと教えてください。手前味噌になってもいいのでたっぷりアピールを(笑)
大垣:自由度の高いところです。決められたところに決められたことを書く家計簿が多いですが、全員が全員、食費が多く、交通費が少ない、というわけではないですよね? 「暮らし上手の家計簿」は、家計費の項目も罫線ではなく方眼になっているので、そこに出費項目を自由に書けるんです。家計以外の日々の出来事を記載できるスペースも増やしています。
河崎:そこは大切ですよね。「家計と一緒に暮らしも記録」、これは、「暮らし上手の家計簿」が創刊以来、目指してきたコンセプトですが、日々の暮らしを、その人それぞれにオリジナルに書ける、というのは、何より嬉しいことですよね。
ところで大垣さんが初めて家計簿に接したときの思い出って、何かありますか?
大垣:初めて家計簿に出会ったのは、まだ私が小さなころ、祖母がそろばんをはじきながら家計簿をつけていたことですね。
河崎:おばあさまの家計簿! 気になりますね〜。
大垣:40年前の家計簿も少し前まですべて残っていて、買ったものが事細かに記入されていました。母も毎日欠かさず家計簿をつけていて、父との結婚当時のことや私が生まれたときのことも残っています。
河崎:わあ、時代を感じますね。身近な食べものの当時の値段や家族の暮らしが、そのときどきの家族の筆づかいというか、肉筆でがわかるのも、紙の家計簿ならではですね。
大垣:今の時代、スマホなどで記録することもできますが、紙だからこその温もりを感じますし、紙だからこそ残ることも多いと思います。そういう意味でも、お金のことだけでなく、暮らしのことも記録できる「暮らし上手の家計簿」は、魅力的ですね。
河崎:私も、幼いころ、母親の小さなデスクに、背幅が1センチくらいの大学ノート大の家計簿があったのを覚えています。鉛筆で書かれていた数字や文字……、そこには家族の歴史も詰まっているんですね。まさに「暮らし上手の家計簿」は、書く人や、その家族の歴史まで凝縮できる一冊! 読者のみなさんにも、ぜひ、どんどん使ってほしいですね。
text:島田奈津子
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