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女性ホルモンの乱れ、月経時の痛み、PMS(月経症候群)の悩みと解決策を聞きました

2018/10/17

女性ホルモンの乱れ、月経時の痛み、PMS(月経症候群)の悩みと解決策を聞きました

女性特有の生理の悩みから、気になる病気のことまで気になる子宮のこと。誰かに相談したくてもなかなかできない部位ではないでしょうか? 忙しい女性は、病院に行くのもためらいがち。しかし、大事な女性の身体。今、自分の不調をしっかりと知っておくことで今後の身体の変化にも自然と気づいてくるでしょう。
年齢によって変化する私たちの身体にフォーカスして、「天使のたまご」の藤原亜季さんに女性ホルモンの乱れ、月経時の痛み、PMS(月経症候群)について伺いました。

ストレスと女性ホルモンの乱れ

女性ホルモンの司令塔は、とてもデリケートです。女性ホルモンは子宮から分泌されていると思っていませんか? 子宮は筋肉でできた器のようなもので、ホルモンを分泌する機能はありません。女性ホルモンは卵巣から分泌され、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の2種類があります。エストロゲンは女性らしい身体を作るホルモン。子宮、乳房だけでなく、自律神経、感情、骨、皮膚などさまざまな働きに関係しています。初経(初潮)を迎えたころから作られるようになり、10代後半から増え始め、ピークは30代です。
 
女性ホルモンが働くように指令を出しているのは脳の視床下部。ここはとてもデリケートで、ストレスの影響を受けやすい部分なので、女性ホルモンが乱れる原因となり、それが月経不順や無月経などにつながってしまうのです。「ストレス」と聞くと、嫌なことに直面して感じるものと思いがち。でも、“身体にとって自然のリズムに反するもの”は、すべてストレスです。夏なのに冷房の中にいることや、夜なのに明るい光の中にいることも。猛暑だった今年の夏。身体は想像以上にストレスを感じていて、女性ホルモンの乱れとなって出てくる人もいるかもしれません。

→HOW TO CARE
月経周期は身体の状態を反映するもの。ストレスで周期が乱れたり、月経が遅れたり。月経周期がある女性は、男性に比べて身体の状態を把握しやすいともいえます。妊娠・出産の予定がなくても、月経周期は健康のバロメーターとして手帳やカレンダーにきちんと記録しておきましょう。それが「何かストレスあったかな?」と振り返るきっかけにも。アプリなどを利用するのもいいですね。

月経時の痛みの原因は?

多くの人が悩んでいるのが、月経痛。「鎮痛剤を飲まないと過ごせない」、「仕事を休まざるを得ない」というように、月経時に強い下腹部痛や腰痛、頭痛など、日常生活に支障をきたすほどの症状が出るものを「月経困難症」といいます。「機能性」と「器質性」の2種類に分けられ、機能性の月経困難症は、特に異常はないのに体質などによって痛みが出るもの。10~20代の若い女性に多く、子宮を収縮させる物質「プロスタグランジン」の過剰な分泌が主な原因と考えられています。年齢と共に症状が軽くなり、特に妊娠、出産の経験後は改善することが多いのが特徴です。それに対して、年齢共に痛みが強くなる場合は、子宮筋腫や子宮内膜症などの子宮の病気が原因となっている器質性の月経困難症が疑われます。月経時に薬を飲まずにはいられないのは決して当たり前のことではありません。痛みは身体からのサインととらえて、婦人科の受診を。子宮は伸縮性の高いしなやかな筋肉でできていますから、身体の冷えや生活習慣、ストレスなどによって血流が悪くなると肩こりのように、縮こまって硬くなることも。子宮のコンディションを整えるためには、セルフケアで血流アップを心がけることも大切です。

 

→HOW TO CARE 1
「三陰交」は、東洋医学では“子宮につながっている”といわれるツボ。足の内くるぶしのもっとも高いところから指4本分上がった骨のすぐ後ろ側にあります。ツボとは反応点であり、治療点。ここが硬いと子宮も硬くなっているし、ここが冷えていると子宮も冷えていると考えられます。月経痛があるときは、三陰交へのお灸がおすすめ。ドライヤーの熱を当てて温めたり、レッグウォーマーなどで冷やさない工夫も大切です。
三陰交1

 

 

 

 

 

→HOW TO CARE 2
三陰交と並んで覚えておきたいツボが「血海」。ひざのお皿の内側、上のふちから指3本上がったところにあり、その名の通り、血の流れをコントロールするツボ。女性ホルモンのバランスを整えて、冷えやこりを和らげてくれます。月経痛がある時に触るとコリコリしたしこりのようなものが感じられるはず。息を吐きながら、イタ気持ちいい強さで5~10 秒押しましょう。ツボ刺激はいつでもどこでも気軽にできて便利です!

知っておきたい、PMS(月経症候群)のコト

月経の3~10日前、一般的には1週間くらい前から始まるさまざまな不快症状を「PMS(プレメンストラル・シンドローム=月経前症候群)」といいます。身体症状は、下腹部痛、頭痛、乳房の張りや痛み、眠気、便秘、下痢、手足のむくみ、肌荒れなど。イライラ、抑うつ、不安、興奮しやすいなどの精神症状も多く見られます。「些細なことでイライラしてしまう」、「ボーッとして集中力が続かない」など、仕事や家事に支障が出る人もいます。
 
月経が始まると症状がなくなる、もしくは軽くなるのが特徴で、症状がずっと続く場合はPMSではなく、ほかの原因が考えられます。排卵後の女性ホルモンの分泌急激な変化が関連していて、症状がひどい場合には低用量ピルや漢方薬などでの治療も検討されます。PMSは日常生活のストレス、疲労、緊張などが蓄積されると症状が強く出るともいわれています。ですから、仕事が忙しい時、転職や結婚など環境に変化があった時期にひどくなったと感じることも。とはいえ、ストレスをゼロにするのは無理なこと。溜めないように意識をしながら、運動、アロマテラピーなど
何でもいいので、自分に合ったものを見つけて定期的にリラックスする習慣を持つことも必要です。

→HOW TO CARE 1
「どんなに忙しくても、寝ればリセットされる」と思いがち。でも、直前まで仕事や家事をこなして、気が張った状態で倒れ込むようにベッドに入っても、質のいい睡眠はとれません。ハーブティーを飲む、ぬるめの浴槽に浸かるなど、身体と心の緊張を解いてから眠りましょう。浴槽に入るのすら面倒な時は、ボウルや洗面器に入れた熱めのお湯に精油を垂らして手浴を。温かさとアロマの香りで緊張がほぐれていきます。

→HOW TO CARE 2
疲れてしまって、「とにかく早く寝たい!」という場合は、ベッドに横たわって腹式呼吸をするだけでもOK。仰向けに寝て、息を吸ってお腹を膨らませたら、ゆっくり息を吐ききる。これを5回繰り返します。忙しいと呼吸が浅くなりがちですが、腹式呼吸は交感神経優位な状態から“リラックス神経”とも呼ばれる副交感神経が優位な状態に変えてくれます。睡眠時間を数分減らしてでも、オンからオフにスイッチを切り替えて。

聞きたくても聞けなかった問題はありましたか? 女性ホルモンや痛みの原因、病気のこと、少しでも不安なことがあったら病院に行くことをおすすめいたします。しかし、その前に自分自身の身体のケアをし続けることも大切ですよ。

藤原亜季【profile】
藤原亜季さん
鍼灸マッサージ師・アロマセラピスト。「女性のための健康医療研究グループ 天使のたまご」代表。2006年、銀座に妊婦専門サロンを開設。マタニティケアの第一人者として、多くの女性の身体をサポートし続ける。「All About」ボディケアガイド。

Salon Data
天使のたまご 銀座本院
住所:東京都中央区銀座1-4-4
銀座105ビル5F
TEL:03-3563-1045
http://www.tenshinotamago.com/

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「腸もみでカラダをととのえる」

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