FOOD & RECIPE

「カラダごはん」vol.6 コウ静子

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2018/01/25

「カラダごはん」vol.6 コウ静子

「フェンネルのヨーグルトソースをかけたアジフライ」

子供の頃から、うちの庭には様々なハーブがありました。
そして、生まれ育ったのも多様な国の文化が共生する大阪。スパイスを使ったお茶や料理に触れる機会も多く、昔からハーブやスパイスに親しんできました。ハーブやスパイスが語る物語も魅惑的で魅力的。その日の気分や体調に合わせて楽しんでいます。
フェンネルの葉は、鮮やかな緑と羽のように細い葉が特徴的なハーブ。爽やかな香りを活かし、魚介料理やマリネ、ピクルスなどによく使います。アニスのような甘い香りのフェンネルシードは種ではなく、果実を乾燥させたもの。ウイキョウと呼び、生薬としても利用されています。身体を温め、気の巡りを良くし、胃腸の働きを整えると言われています。高い効能から、ヨーロッパでは魔除けとしても利用されていたようです。
4年ぶりの大雪になった今夜は、寒さで固くなった身体をフェンネルで緩めます。
ヨーグルトは軽く水切りし、刻んだフェンネルの葉とシード、すりつぶした松の実、塩、こしょうを混ぜ合わせます。魚介の他、ゆでたジャガイモにもよく合わせるソースです。これをアジフライにたっぷりと。
白と緑のソースは、雪の下にのぞく、春の芽吹きのようです。

コウ静子

料理研究家コウ静子

料理研究家。料理研究家である母、李映林氏のアシスタントを務めたのち独立。韓国薬膳要素を取り入れた、身体に優しい料理に定評がある。雑誌や書籍、テレビ番組などで活躍中。著書に『症状別 不調の時に食べたいごはん』(家の光社)などがある。

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