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自分の感性を信じて 暮らしを「好き」で彩る|「fog linen work」オーナー関根由美子

2018/05/02

自分の感性を信じて 暮らしを「好き」で彩る|「fog linen work」オーナー関根由美子

リネンを中心に普段使いのアイテムが揃う「fog linen work 」。
そのオーナーの関根由美子さんのプライベートもまた上質な空気感をまとう日用品で彩られています。
飾るのではなく、使うことを目的としたもの選びが爽快です。

 

■SELECT POINT■
(POINT1)パッと見た瞬間、「好き」「いいな」と思ったものを即決。
(POINT2)プラスチック製品や派手なデザインは買わない。
(POINT3)気に入ったものは「色違い」も買い揃える。

シンプルに潔く、自分の〝今〞を軸にものを選ぶ

トントンと階段を上がると、スッと清涼感あるLDKが広がる。
「fog linen work」のオーナー、関根由美子さんのご自宅は、空間の余白を生かした家具やものの配置で、まるで店鋪のプライベートスタイルという印象だ。リネンのキッチンクロスやワイヤーのカゴなど、お店でお馴染みのアイテムも空間に程よくとけ込み、関根さんが日々愛用していることが伝わってくる。

「私が欲しいというものが店の商品になっていますからね。使っているからお客様に伝えられることがあり、使っているからこそ新たな企画も生まれてきます」と暮らしが仕事に直結していると言って笑う。
 
日用品の中には10年、20年と長く愛用しているものも多く、その代表格として関根さんが手にしたのが、「みちのくあかね会」のマフラーだ。

「実は私の祖母が会の設立に関わっていたこともあって、小さい頃からマフラーといえば、『みちのくあかね会』のものでした。小さい頃は素材の良し悪しなんてわからず身につけていましたが、その良さがわかる今だからこそ、冬は手放せないアイテムです」と言って、ふわりと首に巻く。
 
軽くて、暖かくて、丈夫なマフラーは、羊毛を染めて、紡いで、織り機で一つひとつ仕上げられる一点もの。
原毛を冷たい水で洗い、ダルマストーブが焚かれた古い木造校舎で、ノルマやルールに縛られず、熟練の女性たちが好きな色を選んで織り機に向かう。そうしたバックグラウンドを知っているからこそ、関根さんのマフラーに向けられる眼差しは優しい。

「シンプルで、使いやすくて、飽きがこない。それがもの選びのベースにあるからか、私生活でも買う、買わないの判断は早くて、理屈よりも感覚で選んでいます」と関根さんは自身のもの選びを分析する。
 
日用品を選ぶ視点は、そのままお店の商品企画やセレクト基準と同様、「飾る」ではなく「使う」もの。用途が明確なものしか買わない、置かないことが、余白のある空間づくりへとつながっているようだ。

「でも、買い物は結構する方なんですよ(笑)。あまりものを買わないイメージがあるかもしれませんけれど、気に入ると色違いも買いますし、今回紹介した「レアジェム」のボストンバッグも、黒の他にキャメルも持っています」と楽しそうに語る。
 
そんな関根さんが、ものを買っても、すっきりした空間をキープする秘訣。それは潔く手放すこと。
「特に服は1年着なかったら、フリマに出したり、お店のスタッフにあげちゃいます」
 
また、仕事の関係もあって2年に1回は引越ししてきたことも、ものの整理につながっているという。
住まいの〝棚卸し〞が行われる。関根さんの今の感性に響く顔ぶれが、一新しそうだ。

_c4a0658「岩手の盛岡が拠点の『みちのくあかね会』。
都会とは違うファッション感覚に刺激を受けます」と語る関根さん

「 すごく丈夫で2 0 年愛用しています 」

「みちのくあかね会」のマフラー_c4a0691

羊毛の軽くて温かい風合いが魅力のホームスパン。その技法を受け継ぎ、創業50年以上となる「みちのくあかね会」のマフラーは、関根さんの冬の定番。「流行に左右されないデザインが好きで、30枚は持っています」

「 手に馴染むフィット感が好き 」

「Z a k k a 」で買った手作りグラス_c4a0711

「Zakkaさんで買った作家さんのグラスです。程よい厚みと、手にフィットするサイズ感が良くて」と関根さんが毎日のように使っているというグラス。現在5脚を揃えていて、割れたら買い足すというほど惚れ込んだ日常のマストアイテム

「 読書をする時に欠かせません 」

「ルノア」のメガネ_c4a0722

スティーブ・ジョブス愛用のメガネブランドとして知られる「ルノア」。「アメリカの友だちがかけていて、かっこいいなと真似したのが始まり」と関根さん。「ルノア」のメガネはふたつめで、読書時に使っている。「軽くて、かけている感じがしないんです」

「 いつものお茶時間はこの鉄瓶から 」

「岩鋳」の南部鉄瓶_c4a0739

110年以上の歴史をもつ南部鉄器メーカー、「岩鋳」は、関根さんの高校の同級生の家でもある。「友人の結婚式の引出物だった鉄瓶で、20年ほど前から使い続けています。サビ止め加工されていて扱いが楽。お湯も冷めにくくておすすめです」

「 使えば使うほど魅力を実感 」

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「1回の食事につき1枚のペースで使っています」と、お店の定番商品を関根さんも愛用中。「雑菌に強く、洗ってもすぐ乾いて、洗えば洗うほど風合いが出るんです」。食器拭きには白、カゴと合わせる時は濃い目の色を選ぶのが関根さん流

「 シンプルで飽きのこないデザイン 」

「エリクソン」の電話_c4a0754

30年近く愛用しているスウェーデンの通信機器メーカー「エリクソン」の固定電話。「昔、渋谷にあった海外の電話を日本仕様にして販売しているお店で買いました。留守番機能もない分、シンプルなデザインでオブジェとしても気に入っています」

「 工夫ひとつで使い方はいろいろ 」

「フォグ リネン ワーク」のバケツ_c4a0830

“ありそうでなかなか見つからないシンプルなバケツ”をコンセプトにした「フォグ リネン ワーク」のオリジナル。インド製で、職人たちが一つひとつ丁寧に作り上げている。「ワインクーラーや切り花を水上げする時などによく使います」

「 思い出深い大切なスプーンです 」

自分で作った木製スプーン_c4a0768

長野県は松本市にある木工デザイナー・三谷龍二さんのギャラリー「10㎝」。そこで開催された三谷さんと「FOUND MUJI」とのワークショップ企画で、関根さんが作った力作。「山歩きや地元食材の食事など、楽しい思い出も含めて大切な1本」

「 優雅な見た目ながらすごく機能的 」

「レアジェム」のボストンバッグ_c4a0789

国内タンナー製の特注牛革を使った柔らかくなめらかな質感が魅力のバッグ。池尻大橋にある「Shed That Rored」で購入したそうで、「優雅な雰囲気と軽さに魅せられて。ファスナー付きでたっぷり入るので、旅行にも便利です」

【PROFILE】
関根由美子
東京下北沢の生活雑貨店「fog linen work」のオーナー。1999年のオープン以来、
リトアニアのリネンを使ったオリジナル商品を中心に企画、販売。「みちのくあかね会」や海外のアーティスト作品も扱い、南インドのファッションブランド「miiThaaii」を立ち上げるなど多彩に展開中

fog linen workとKurashiで一緒に作った「ホームドレス」受注販売中です

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関根由美子さんがオーナーを務める「fog linen work」と料理家 真藤舞衣子さん、そしてKurashiで一緒に作った、ワンピース、ローブ、作業着にも使えるリネンのかっぽう着「ホームドレス」。Kurashiのwebにて期間限定で受注販売しております。(受注受付は5/6(日)まで)

おふたりがどのような想いでこの「ホームドレス」を作ったのか、この「ホームドレス」の魅力は一体何なのか、どういう風に着こなせばよいかなど、特設ページにてご紹介しております。

ワンピース、ローブ、作業着にも使えるリネンのかっぽう着「ホームドレス」の特設ページはこちらから

 

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